虫歯ってどのくらいの速さで進行するのだろう。誰しも虫歯に対してはそんな疑問を抱いた経験があるかと思います。風邪やインフルエンザなら、発症してから病気が急速に進行して、2~3日もすれば治癒へと向かっていきますが、虫歯の場合は進行速度も治癒する過程も大きく異なります。そこで今回は、虫歯の進行速度とそれを悪化させる習慣や予防策について、たかはし歯科医院が詳しく解説をします。
▼虫歯の進行速度について
虫歯の進行速度は、いくつかの要因によって変動します。具体的には年齢・口腔衛生状態・食習慣などがかかわっているため、どのくらいの速度で進行するのか一概に語るのは難しいです。
◎子どもの虫歯は進行が速い
乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質が未成熟であることから、虫歯の進行速度が速くなっています。お口の中が不潔であったり、甘いものばかり食べていたりすると、数週間でもかなり進行します。
◎中高年の虫歯は進行が遅い
中高年になると、全身の代謝が低下してきますよね。それと連動するような形で、中高年の虫歯は子どもや若い人よりも進行速度が遅くなっています。虫歯が発症してから数週間で重症化することはほとんどなく、半年から1年ほどかけて歯の神経まで到達するようなイメージです。
▼虫歯の進行速度を速める習慣
虫歯の進行速度は、以下に挙げる習慣によって促進されます。
◎歯磨きが不十分
毎日の歯磨きを正しい方法で行っていないと、歯垢や歯石が堆積して、虫歯の進行速度が速まります。虫歯の進行速度を抑えるためには、歯磨きの回数・タイミング・方法に気を配る必要があります。正しい歯磨きの方法は、歯科医院のブラッシング指導で学びましょう。
◎間食の回数が多い
勉強や仕事の合間にお菓子を頻繁に食べていると、虫歯の進行速度が速まります。虫歯菌は、お菓子やスイーツに含まれている砂糖が大好きなので、その量が増えれば増えるほど、虫歯の進行速度も増していくのです。
◎口呼吸をしている
虫歯の進行速度は、呼吸の方法とも関係しています。私たちは本来、鼻で呼吸しますが、口で呼吸していると口腔内が乾燥して、唾液による自浄作用・殺菌作用・抗菌作用が働きにくくなるため、虫歯の活動も活発化するのです。その結果として、虫歯の進行速度も促進されていきます。
▼虫歯の進行を予防する方法
虫歯の進行速度を抑える、あるいは止めるためには、上記の3つの習慣を改める必要があります。その中で最も重要なのは、正しい口腔ケアの方法を習慣づけることです。さらに、間食の回数を減らし、口呼吸をしている鼻呼吸に移行することで、虫歯の進行速度も抑えられていくことでしょう。
虫歯が厄介なのは、進行する過程で溶かされた歯質は元に戻らないという点です。当然ですが進行速度が速ければ速いほど、失う歯質の量も増え、歯の寿命が縮まっていきます。それだけに、虫歯の進行速度を悪化させない習慣を身に付けることは、歯やお口の健康を維持する上で極めて重要となってくることでしょう。
▼まとめ
今回は、虫歯の進行速度と悪化させる習慣、予防する方法について、たかはし歯科医院が解説しました。虫歯は自然にならない病気なので、自覚した段階で歯医者さんに診てもらうことが大切です。とりわけ子どもの虫歯は進行速度が速いため、大人以上に迅速な対応が求められます。