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虫歯の進行を止めるには?自宅で出来るセルフケア

虫歯は自然治癒しない病気ですが、進行速度を緩めたり、止めたりすることは可能です。虫歯になっていることは自覚しているけれど、すぐに歯科を受診することができない。発生して間もない虫歯で歯を削る必要はない。そんなケースでは、虫歯の進行を積極的に止めることが大切です。そこで今回は、虫歯の進行を止めるためにすべきセルフケアについて、たかはし歯科医院が詳しく解説します。

 

▼虫歯が進行する理由を知ろう

 

虫歯の進行を止めるためには、この病気の発生メカニズムから知る必要があります。虫歯はなぜ発生し、進行していくのか。前回のブログの復習ともなりますが、まずはそのメカニズムから簡単にご説明します。

 

◎虫歯が発生・進行する仕組み

 

虫歯は、歯の表面に虫歯菌が感染することから始まります。虫歯菌は食べ物に含まれる糖質をエサにして酸を作り、エナメル質や象牙質を溶かします。ここでもうすでに虫歯の進行を止める答えが出てきました。それは「細菌」と「糖質」です。この2つの要素を上手にコントロールすることで、虫歯の進行は止められます。

虫歯のメカニズムについて→詳しくはコチラ

 

▼虫歯菌の数を減らす

 

虫歯の進行を止める上で最も重要なのは、虫歯菌の数を減らすことです。お口の中の虫歯菌のゼロにすることは不可能ですが、病原性を示さない程度にまで減らすことは十分可能です。それは虫歯菌の住処となる歯垢や歯石をゼロにすることを意味します。歯石は歯科医院で受けるスケーリング(歯石除去)でなければ取り除くことはできません。一方、歯垢はセルフケアでも十分に取り除けますので、虫歯の進行を止めるためにも普段以上に歯磨きを頑張りましょう。

 

▼虫歯菌のエサ(糖質)を減らす

 

虫歯を発症していたとしても、虫歯菌のエサとなる糖質がなければ、歯は溶かされません。ですから、摂取する糖質をゼロにすれば、虫歯の進行も自ずと停止するでしょう。けれどもそれは現実的ではありませんので、糖質の摂取量を可能な範囲で抑えるようにしてください。とくに砂糖(スクロース)は、ミュータンス菌が大喜びする糖質の種類となっており、口にすればするほど虫歯も進行していくことから、お菓子やスイーツは控えた方が賢明です。ただし、砂糖(スクロース)ではなく、キシリトールやエリスリトールといった代用糖が使われたお菓子であれば、虫歯菌のエサとはならないので虫歯の進行に寄与することもないでしょう。ちなみに、虫歯菌のエサとなる糖質は、パスタやごはん、パンなどを構成する炭水化物も含まれることから、お菓子やスイーツだけを控えたからといって、虫歯の進行を止められるわけではないのです。この点を間違えると、虫歯がどんどん進行していってしまいます。

 

▼フッ素で歯質を強くする

 

虫歯の進行を止める方法としてもうひとつ有用なセルフケアが「フッ素」の活用です。フッ素は歯の再石灰化を促すことで、虫歯菌が産生する酸への抵抗力を高めてくれます。その結果、虫歯の進行を止めることにもつながります。

 

▼まとめ

 

今回は、虫歯の進行を止めるために実践すべきセルフケアについて、たかはし歯科医院が解説しました。本文で述べた3つの方法を行うだけでも虫歯の進行速度は減速していくことでしょう。ただ、虫歯は自然に治ることがない病気なので、必ず歯科医院でのプロフェッショナルケアや具体的な治療も並行して進めていくことが重要となります。